空は、眩しいほど青く、そして高く晴れ渡っていた。
 見上げれば深く、目に焼き付く太陽。




 心に少しだけ写し取った青色を、胸元に秘めて目を閉じる。







 言葉を風にのせたなら、届くだろうか。








 たいせつ





 名を呼ぶ声がする。
 視線を戻して、振り向く前に飛びつかれる。
 追いついたたくさんの笑顔に囲まれる。


 その全てに、柔らかく包み込まれる。




 その笑顔の数だけ、この身は支えられて、守られて。
 その笑顔の数だけ、根付いた暮らしを守れたのだと。



 湧いてくる思いに胸が詰まり、呼吸が止まり、喜びが溢れた。











 心に残る街並みに、思いを馳せて。

 もう一度、空を見上げる。




 少し湿った海風が、頬を掠め、髪を揺らせて吹きすぎていく。












 この風に乗せて、言葉を流せば。




 まだ遠く癒えない傷にも、いつか。





 その言葉が、届くだろうか。









 全てのたいせつに、届くだろうか。














 目を閉じて深呼吸する。

 小さく呟いた言葉を、柔らかく通りすぎる風に乗せる。





「……ありがとう」





 目を開く瞬間。

 心の内側に、写し取った青の向こうから。








 笑顔が返ったような、気がした。

















――――End.

 
5000Hitありがとうございます!! の、フリー小説でした。
短くてゴメンナサイ…。

まさかこんなに早くカウンターが回るとは思わなかったので、初期は1000ずつで何かお祝いをしようと思っていたのですが、とてもじゃないけど追いつかない状況に嬉しい悲鳴を上げてました。


ああ嬉しい。本当に嬉しい。


時間軸はアニバーサリー号から下りた直後。恭介の言葉は、そのまま私の言葉でも有ります。
このサイトを見てくださっている全ての人に支えられて、ここまで来れました。ありがとうございます!

次は10000Hitでなんかお祝いできると良いな。



本当に、ありがとうございました!