この事務所の扉を開けようとするたびに、ひどく緊張している自分に気づく。 扉を開けたところで、雑然として埃の上がる部屋が目の前に広がるだけで、誰かがいるわけでもないのに。 おわかれ 防波堤に叩きつける波は、小さいけれど。 重なって重なって重なって、 やがてコンクリートを削り取る日が来るかもしれない。 走り行く大きな船体。 沈み行くあかい夕日。 さよなら、お別れです。 さよなら、お別れやな。 さよなら、お別れだね。 さよなら、お別れなの。 さよなら、 …またね。 波の間に落とした言葉が、やがて流れ着く防波堤。 重なって重なって重なって、 いつか、落とした言葉と共に辿りつける日まで。 走り行く大きな船体。 沈み行くあかい夕日。 やがてここに帰り来る日を、子供みたいに信じていよう。 ここから始まる、明日を見つめて。 だから、 今はさよなら。 また……会える日まで。 ――――End.
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お別れって言うのは、何も終わりじゃないですよ、と、いう感じで。 自分自身、別れに弱い人間なんで、どっちかと言えば自分に言い聞かせるような感じで書きました。 9/30に一日語りをした時に作ったうちのラスト。日付が変わる直前にアップしたものです。 MISSINGPARTS本編としては、この日が終わりだったのですが。 私達、ファンとしてはここが終わりだったし、始まりだった。 この終わりだったからこそ私は今ここで駄文を延々書いてます。 そういう始まりも、あるかなと。 ありがとう。 だからきっと、戻ってきてね、と。 |