世界で一番やさしい嘘        −Naoharu Morikawa−





足元はただ広がる闇
側には誰もいない
居ても気付かない


鮮明に映る光の向こう側
そこで笑っていられるお前が
とても憎くて
羨ましかった


その場所へはもう戻れない自分を
一番良く知っているのは 紛れもない自分自身


ああ 嫌いだよ
世界で一番 お前のことが大嫌いだ


だからお前は間違ってもこっちに来るな


……真神。









――――End.

 
サイトのトップには、更新毎にシリーズで独白の文章を書こうと決めていました。
そして、最初は絶対森川だとも。

優しくて優しすぎで、所長が生きていることにあんなにも安堵してあんなにも泣いて。
先へ進むことを躊躇わなかったために、ぼろを出した挙句にあんなことになって。
…不器用なくせに演技派で、ほんとうの本音を隠すのが上手かった。

このゲームで誰よりも何よりも生きてて欲しかった人。

あの台詞にどれだけの人が衝撃を受けたんだろう。


真神、って。