世界で一番やさしい嘘        −Seiji Narumi−





何も怖くないと思っていた

今なら分かる
怖いものは奴らなんかじゃなくて、自分自身
居場所を、名前を、命を失っても
それでも追い続けたいと思った、自分自身

俺は強く在れるだろうか
忘れずに居られるだろうか
いつか終わりが来た時にも
俺は俺でありつづけられるだろうか

全ての逃げ道を塞がれても
真実に向かって走り続けられるだろうか


俺に残された数少ない大切


あいつが残した思い出を
これ以上失いたくないから

最後の最期まで
お前には会えないよ…京香









――――End.

 
…っはあー……緊張した…。
これは逃げ回って(?)る間の所長のモノローグです。

誠司所長…好きゆえに好きすぎて書けない…。
今までで一番駄目かもしれません…(涙)。

強い人ゆえに、内部の葛藤は計り知れなかったんじゃないかと。
清香さんを失って、それでも前に進み続けて、自分の命も名前も居場所も失って。

ネタ的には本編で語られたことだし、ありきたりなんですけど…。
どうしても誠司所長を書こうとすると、このネタしか出てこない。

清香さんを愛するがゆえに、京香さんを守ろうとする所長のネタしか…。